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ルリ3

 休日の遅く起きた朝、ゆっくりとコーヒーをいれていると部屋の呼び鈴が鳴った。私の部屋を人が訪ねてくるなどということはありえないので、どうせ新聞の勧誘であろうと無視をした。けれども立て続けに3回連続で鳴らされたのでは仕方がない。不用心にもドアを開けた。

 差し出された薄茶色が目の中に飛び込んできた。
「この土日、マロンを預かってもらえませんか?」
「マロン?」
「僕は、土日は泊まりで仕事の時が多いもので。……ミルクさえ与えておけば、あまり鳴かずに静かにしているいい子なので。」
「え?」
栗色の小さな子猫は、大きな瞳でじっと私を見つめている。私は知らぬうちに「はい」と応えていた。
「ありがとう!宜しくお願いします。」
と笑顔で言うと、3日前に子猫を自分の部屋に連れ帰った男は名乗らず、部屋の番号だけ告げてドアを閉めた。

階下に住んで居るんだ~。

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