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明来12

 気が付くと、注文したコーラはすっかり飲み干され、グラスの中の氷も水に変わっていた。初めて会った人とは思えぬほどいろいろな話をした。テンポのよいおしゃべりには、時間が経つのも忘れてしまうほど楽しかったような気がする。

 駅に向かって並んで歩きながら、ちらっと彼を見上げた。横顔がとってもきれいだった。
でも、なぜか不安だったのは、たくさんの話題があったはずなのに、彼がどういう人なのかは何もつかめなかったことだ。しかも、なぜ今日この人と会ったのかという目的さえ解らなくなっていた。

 この人と一緒に、音楽する日は来るのかしら。
 駅の改札で分かれたが、次に会う約束はしなかった。

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