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ルリ7

 平凡な建設会社のO.L。
 ウイーク・デイは会社とアパートの往復だけに疲れて、終末は遅く起きて、気が向けばショッピング。そんな私の生活に少し変化が起きていたわ。
 土曜日の朝になると仁さんがマロンを預けにやってくる。そして月曜の夜までは私とマロンとの二人暮らし。だから終末のショッピングは会社の帰りにするようにしたの。マロンは黙って私の話を聞いてくれた。イヤミな上司のこと、私にばかり意地悪く当たる先輩のこと。マロンが私の膝の上でまあるい目をさらに大きく見開いて、私の顔を見上げながら聞いてくれるから、私は安心していろいろな話ができた。そんな落ち着いた、マロンと二人きりの時間が大好きだった。

 でも、もっと楽しい時間が私にできるなんて。叶わぬこと、と、期待しないようにしていたけれど、一度味わったこんなに幸せな気持ちは、もう何があっても手放したくないと思うようになっていたわ。
 仁さんは、ウィーク・デイの夜も私の部屋を訪れてくれるようになっていたの。
「マロンがね、2階に行きたいって鳴くんだよね。」
「迷惑だと思うけれど、ちょっといい?」
そんな日が週に三日。ううん、毎日になっていったの。

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